なみのりとむのサーフィン・サファリ日記

アフリカ、ギニア湾岸在住。毎週末の波乗りがサーフィン・サファリです。

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絶望、シーズン終了のお知らせ・・・

なみのりとむです。出稼ぎ先のアフリカ・ギニア湾で、サーフィンサファリなお話。週末、連休、波より日和に、ぼちぼち連載してます。

ギニア湾の春。絶望の季節。 この時期から、いよいよあれがやってくる。 そう、はるか南氷洋からのグランドスウェル。

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昨年末11月頃から続いてきた当地の「サーフシーズン」。 南半球が夏を迎え、高気圧に覆われるころ、周期の長ーい波は落ち着いて、西アフリカのギニア湾南岸に、短いサーフシーズンをもたらしてきた。

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しかしこの季節。バイオレントなうねりを持ってシーズンは終わりを告げる。 あのギロチンダンパーの季節がやってきたのだ。

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ことしになって新しく当地のサーフコミュニティに仲間入りしたフランス人男子。 名前を仮にピエールとしよう。 技術者で、前の仕事が北欧だったらしい。

って、北欧なんて北緯60度!サーフィン、できんの? 「北極グマとサーフィンしてるようなもんだったよ。」 ひぇ〜。

南の国。常夏のアフリカへの赴任に、それはそれは心を躍らせてきたそう。 しかし、現実はそう甘くない。 この日、緑色のショートボードを抱えて小走りにやってきたピエールに、冷たい宣告。

「お芝居はもう終わりだ。」

ビーチのギロチンダンパー、この状態が半年以上は続くよ、と冷たく宣告。 「なんてことだ・・・・。これなら北極グマとサーフィンしていた方がマシ。」 絶望の底に突き落とされるピエール。

「なあに、それでも波乗り、やろうよ。やられても、巻かれても、流されても。やらないより、マシ。」

波さえよければ、結構いけてるサーフィンをみせるピエール。 だが、ギロチンダンパーは甘くない。 その日、さっそく洗礼を浴びて上がってきた。

「セットがはるか沖からサイズを増しながらどんどんやってきてさ、最後はよけきれなくて、派手に巻かれたよ。水の中で、なんどもなんども巻かれた。ボードがみぞおちあたりをヒットして、窒息寸前だった。大げさだけど、生きて戻れてよかった。」

ほんと、戻れてよかった。

「無事でよかったな。きょうは沖に出られただけでもリアルサーファーだよ。ここでは無理は禁物だから。」

なみのりとむも、過去ここで語っているように、痛い目に遭っている。

「夏には遠く西のリーフブレイクに、サーフィンサファリしような。」

うねりは遠い南からのうねりを重ねて、ますます勢いを増す。 サーフシーズン終了のお知らせ。

それでもめげずに、ゲティングアウト。 そう、サーフィンがGo for it!のソウルを教えてくれたのだから。

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(おわり)